多英の手紙(2)

トリノ五輪・フリースタイルスキー女子モーグルが、終わった。

多英は予選30人中9位…この成績は「いつもの多英」だった。
多英をよく知る人なら「勝負形になったな」と思わず微笑んだと思う。
予選の滑りは、豪太君(三浦豪太氏)の言う通り「スイッチが入った」滑りだっ
た。バックフリップ〜ダブルツイスター&スプレッド、そして芸術品とまで言え
るターンで24点代にまとめてきた。

今回、モーグルは一日で予選〜決勝と進む。この点はソルトレイクと同じだが、
決勝はナイター。雪面が見やすい反面、雪が堅く些細なミスが命取りとなる。
迎えた決勝。滑り出しが少し堅く、スライド気味に入った。
わずかなバランスの狂いを修正しながら、バックフリップは無難に決め、得意の
ターンで果敢に攻める…が、滑り出しで冒したわずかなミスを、運命の女神は見
逃さなかった…
第二エアでフロントフリッップの大技を仕掛ける。着地がピタリと決まった…か
に見えたが、いわゆる「足が揃った」態勢になってしまったのだろう…辛うじて
転倒は免れたものの大きくバランスを崩し、その後のターンに多英らしさは無
かった。22点台、メダルの夢は散った…

あとは夢を見るように流れた。注目のカリーは25点台を叩き出しながら銀メダ
ルに終わり、上村愛子は24点台ながら5位。優勝したジェニファーは、ソルト
レークでわずか100分の1ポイント差で多英に敗れ、4位に甘んじたその人…明
確な世代交代だった。

愛子さんへ^^

「何でなんだろ、メダルは遠い」「ほかにも3Dをする人はいるけど、ちゃんと
できるのは自分だけ」答えをあげよう。スキーの差だ。
君は基礎スキーの段階でまだ多英にも勝てていない。

今回のメンバーで、ターンにおいて多英を確実に上回ったと思われるのは、優勝
したジェニファーとあと一人か二人。カリーですらタイムでは多英を上回れてい
ない。そのカリーの滑りと自分の滑りを比較して御覧。引退間際のポンコツにす
ら滑りで負けていたら…そんな者が勝てるのならそれはスキーじゃないただの曲
芸大会だ。

長野で彗星の如く現れた君(愛子さん)だが、あの時点で「多英にあって自分に
ないもの」の差を埋めようとしていれば、今回は勿論、ソルトレークでも表彰台
に立てていたはずさ。基礎スキーを究めない限り、何度やっても結果は同じ、次
は四位って事だ。

最後にもう一度、多英へ^^

さて、また四年後までお別れだ。猪苗代やら白馬やらへ応援に行っても良いが、
君が本気になれるのは四年にいっぺん15分だけだもんな^^;
もういっぺん、四年かけて芸術品を魅せてくれ。

今はようやく僕にとってのリレハメルが終わった思いだ。
バンクーバを楽しみにしているよ^^君のスキーはまだまだ世界に通じる^^
基本の大切さを教えてくれてありがとう。

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多英への手紙

里谷多英オフィシャルホームページ

1994年、一人の女子高生が、地球の裏側へ単身殴り込みに行った
里谷多英 、当時17歳。リレハメル五輪・モーグル代表
まだ、モーグルという言葉すら馴染みの無かった時代…
日本選手団は、三浦豪太君と2人だけ

17歳の里谷は、臆する事無く戦い…
奇跡の様な滑りで決勝に残り
壮絶に散った

僕は確信した
この子はNAGANOを背負って立つ
この子が日本に元気をくれる

NAGANOまでの4年間は…長かった
相変わらず報道される事も少ないモーグル
四年に一度しか多英に会えない
七夕様だって一年に一度会えるのに…

NAGANOで多英は…弾けた
スキーが一番強いって何だ!?
一番速いヤツが一番強いんだ
そう示してみせた
表彰台の一番高いところに立った多英
僕には多英が…ちょっぴり遠くに見えた

リレハメルから10年以上が経つ
多英は…輝き続ける事をやめようとしない
もう、良いんだ君はよくやった
こう声をかけてあげたい自分と
きっと魅せてくれるよね
こう祈っている二人の自分がいる

楽しんで滑ってこいよ
終わったら…
次はバンクーバだね

追伸:上村愛子さんへ
今回は、多英に勝つのが目標だよな^^
まだまだ、今のターンじゃ多英に勝てないぞ^^

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長靴履いて熊野古道へ行こう^^/

昔から登山者の間で、挨拶代わりのように唱えられるものの一つに「自然破壊」
という言葉がある。昨今は「ローインパクト」という言葉も使われるが、ちょっ
と奇妙な事件が起きている…

熊野古道「苔」が消えた!! 「大門坂」の石段SOS

> 世界遺産 観光客急増で剥落、保護策もなく
>
> 和歌山、奈良、三重の三県にまたがる世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のハ
> イライトとして多くの観光客が訪れている「熊野古道」。その中で最もよく中世
> 以来の雰囲気を残しているとされる那智山の「大門坂」(和歌山県那智勝浦町)
> で、石段に自生していた苔(こけ)の剥落(はくらく)が、ほぼ全面にわたって
> 進んでいる。登録後に急増した観光客が石段を歩いたのが原因という。来月で世
> 界遺産登録から丸一年。和歌山県では「早急な対策が必要だが、観光振興を考え
> ると入山制限をするわけにもいかない」と、遺産保護と観光の両立に頭を悩ませ
> ている…
> (中略)
> 和歌山県教委文化遺産課世界遺産班の小田誠太郎班長は「登山用の頑丈な靴で歩
> く方もおり、苔だけでなく石段自体の劣化の兆しもある」とし、「なんらかの制
> 限をしなくてはならない状況だが、入山制限など大掛かりなものは無理。例えば、
> 現地でわらじのようなものを買ってもらって、それを履いて歩いてもらうなどの
> 方法が可能性としては考えられる」と話している。
> (産経新聞) - 6月6日15時12分更新

古の熊野古道を歩いた人々は、きっと地下足袋や草鞋だったに違いない。そもそ
も参詣道なのだから「牛の革の靴」などはもってのほかだろう^^;

さて、同じ事が山にも言えないだろうか?
長靴を履こうよ。運動靴・地下足袋・草鞋を見直そう。それで歩けない箇所は
「引き返す勇気」があれば良いんでしょ^^

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あらためて、自衛隊の海外派遣に反対します

> <イラク邦人殺害>男性を香田証生さんと確認 町村外相
>  バグダッド市内で日本時間31日未明、日本人とみられる男性の遺体が発見され、
> 政府は同日午前、福岡県直方市出身の香田証生さん(24)と確認した。町村信孝外
> 相が午前10時15分すぎから、外務省で記者会見して発表した…(以下略)

何とも痛ましい事件であり、亡くなった香田さんには心からご冥福をお祈りしたい。その上で…

僕は、解放直後のロシアをはじめ、アフガンや中国との国境地帯など、今にして思え
ば「かなり危ない地域」を訪れたことがある。そのときの話だが…

> その日の滞在地から数時間、バスで走ったところに検問所のような建物で車が停まる。
> 間もなく腰に剥き出しの銃器をぶら下げた民警が入って来て全員のパスポートを取り
> 上げ、検問所へ戻っていく。30分〜1時間…車に沈黙が流れ、頃合いを見計らってガイ
> ドが検問所へ…戻ってきたガイドは「…100$払わされた」と告げ、何事もなかったか
> のようにバスは検問を通過する…この時、僕はこう思った…
>
> 「僕はこの国には守られていないのだ」
>
> 仮に冗談でも、民警の銃器を奪おうなどとすれば、僕はその場で射殺されていただろ
> うし、また不当な通行税(賄賂)に抗議をしようものならもっと面倒なことになった
> だろう。日本の常識は全く通じない。それが、その国の「事情」というものだと肌で
> 感じた瞬間だった…

日本は比較的治安の良い国とされている。しかしながらそれは「夜警国家」という言
葉が示す通り、我々国民の知らないところで守られている…という一面があるからだ。
そう、日本を一歩外に出てしまえば、その国では、僕は税金も払っていない只の異邦
人であり、あるのはパスポートに裏書きされた「…関係機関に要請する」という一文
だけである。治安が悪い…のではなく、その国の事情が日本とは違うということなのだ…

香田さんの行動を批判するとすれば「大義を見失った」という点だろう。
人間には持って生まれた使命があると信じたい。見て見ぬ振りをするのは良くないが、
その結果、自分の「大義」が果たせなくなるとすれば、そうせねばならぬ場合もある。
こんな例もある…

> 僕は登山ガイドという職業を生業の一つとしている。ときに体調の優れぬ時もあるが、
> そんな時は「僕は死ぬまでクライミングを続けるが、お客さんにとっては今日が最後
> のクライミングになるかもしれないのだ」こう言い聞かせて床から這い上がる…
>
> あるとき、道端で喧嘩(暴行)のようなシーンを目撃した。僕は、その翌日に大事な
> お客さんとの仕事を控えていたので「ここで僕が怪我をしたら、時間を作ってくれた
> お客さんに申し訳ない」そう思って見て見ぬ振りをした。

そう、ここでの大義は翌日のお客さんとの仕事である。
大義を見失わず、自分のやるべき事をやる。勿論、香田さんが、その「やるべき事」
を探しに行ったとの見方もあろうが…結果を見れば、あまりに虚しい…

さて、彼(香田さん)の行為を「無謀」と括るのは簡単な事だが、その志は評価した
い。人間、心で思っていても行動に移せる人はごく僅かだ。日本は「海外」という言
葉が示すが通り島国であり、大半の人が成人するまで「自国以外の国」を知らずにい
る。否、一生を自国で過ごす人も未だ少なくない…

そういう国に生まれ、育ち、なおかつ外国へ出かけること…それだけでも行動そのも
のは勇気が要ることであり、ましてや今回の香田さんの「旅行」は、スケジュール管
理されたツアーなどではなく純粋な個人旅行に近いものだったと聞く。

今回の事件には批判も多かろうが、彼の「志」は、渋谷でウンコ座りしてシンナー吸っ
てる様な連中に比べれば遙かにマシであり、とても優秀な人材だったと考える。日本
政府は「惜しい才能(優秀な人材)を亡くした」という観点に立つべきであり、同時
に「これ以上、無駄な血を流すべきではない(優秀な人材を失ってはならない)」を
念頭に行動していただきたい。そう、自衛隊も例外ではないのだ…

香田さんの、その方法は間違っていたかもしれないけれども、天下国家を憂いての行
動だったと評価したい。男子たる者、たとえ貧乏をすれど、天下国家を論じる気概を
失ってはならない。その意味で彼は「サムライ」であった…
彼の死が、多くの若者に「無駄な命を落とすな」との警鐘を鳴らしたたとすれば、彼
の一つの命は無駄ではなかったと思う。

香田さんは、平和の礎(いしずえ)となったのだと信じ、重ねてご冥福をお祈りする。

初稿 :2004/10/31
第二稿:2004/11/1

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結婚しました^^&*^^*

みなさん、こんにちは。黒澤敏弘と髙橋ゆりは、
本日・2004年4月15日(よいこの日)午後、
神奈川県相模原市役所にて、正式に入籍し、
黒澤敏弘・ゆり、となりました。

僕たち二人は昨年9月、登山ガイドと講習生という間柄でスタートし、
今日まで…おおむね和気藹々と、時に罵倒しあいながらも、
真剣にクライミングを楽しんできました。

クライミングは、自分のエゴの全てを曝け出す遊びです。
この間、お互いが、心の底から…泣き笑いする姿を見てきました。
そうやって、本当の姿に限りなく近いお互いを見つめあった上で…
生涯を…出来れば死が二人を分かつまで、
一緒に過ごそうと約束しました。

僕らは…まるで大海に漕ぎ出す一艘の小船のようなものです。
穏やかな日もあれば、嵐の日もあるとは思いますが…
どんなときでも、クライミングという羅針盤を頼りに、
二人で、力を合わせて乗り越えて行けると信じていますので…
どうか、弱音を吐いたら遠慮なく、お尻でも背中でも蹴飛ばして、
元気付けていただければ幸いです。

ps.古い山の仲間たちへ>
ウチの新しい嫁さんは、
まだまだ半人前のクライマーだけど、
今日からはどうか、僕の身内として、
暖かく、みんなの輪の中に入れてやって下さい。
よろしく頼みます _(^^)_&_(*..*)_

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ブラックジャックによろしく^^

永大 オペ室
【写真】永大@オペ室※公式HPよりお借りしてます_^^;_

昼下がりの車中で楽しい会話を拾った。どっかの女子大
生だろうか^^

「医者の国家試験でさ、間違えた所が、実際の患者に起
きたらどうなるんだろうね…」

答えは簡単。例えば運転免許試験で「赤信号は進めであ
る」という問題に○を付けたとしてもその人は合格する
可能性がある訳だ…現実にこんな人が免許を取ったら医
師どころの騒ぎでは無いよね^^;

絶対間違えちゃいけないところ、大事な所は、講義や臨
床実習で嫌と言う程叩き込まれる…教習所でもそうだっ
たでしょ^^

そう、国家試験というのは、その仕事に必要な水準を見
るのであって仕事の精度や品質を保証するものではない
のだよ。本当の修行は、試験に合格してから始まる…国
家試験合格なんてのは、入社試験に合格したのと大差な
いって事だ^^

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